山梨県百名山・日本二百名山で標高が2031m。武田信玄の菩提寺・景林寺の山号になっています。森林、草原、岩峰、苔、泥と大自然に富んだ魅力を堪能できます。霧や雲がなければ山頂から360°の大パノラマが満喫できます。
ガイド等には中級ハイキングに該当しますが、恐ろしい足場が多く体力・筋力を要するため、頂上では老人や子どもの登山者は見受けられませんでした。雨や雪の翌日には転倒・転落の危険性が高くなるため快晴の登山を狙うことがおすすめになります。ガイドでも、冬以外の4月下旬から11月中旬までが登山期間と案内されています。総歩行距離は11kmでガイドに6時間30分と書いてありますが、そのとおりにゴールするためには写真や休憩を最小限に抑えなければいけないようです。雨天の翌日に登山をした結果、往復8時間もかかりました。
登山決定や登山先の選択は天気に大きく左右されます。乾徳山も天気の条件が登山に大きく影響するところで、曇りの天気だと森林が太陽を遮断し、昼間から薄暗い登山ルートを歩くことになります。
徳和登山口から村の車道を30程度歩くことになりますが、各民家の屋根には必ずバスケットボールよりも大きいスズメバチの巣がついていました。巣同士が複数で並んでいることが多く、その家の世帯を表しているようにも見えました。
登山道入口からは本格的な登りが始まります。苔・泥・ぬかるみの多さに驚きました。登山道の多くは岩で苔が生えているため足の乗せ方や踏ん張り方を間違えると簡単に転倒します。地面もぬかるみになったいるため、岩に足を乗せると自分も一緒に落下することがあります。
この山は途中で銀水晶という水場があり、綺麗な水を補給できます。豊富な水と木陰によって土が湿った状態を保持しやすいため、なめこや苔がたくさん生えていました。
私は今までのハイキングの中でいちばん転倒したのではないでしょうか。ゴール時には登山シューズが泥にまみれた状態になっていました。
3時間かけて国師ヶ原(標高1567m)に到着すると、乾徳山の形を仰ぎ見ることができます。(上の写真)国師ヶ原はコースの中継分岐地点としても重要なところで、トイレ、休憩所、避難小屋もあります。
標高1764mになると扇平という鎖とハシゴを使用したルートが登場します。この時には、山周辺を下に見渡せる高さへ変わってきます。
土日でも登山客が少ないのはこれがあるからなのか、山頂にもほとんどいませんでした。そのため、ここへ一人で来るのは危険かもしれません。
山頂では、巨岩が積み重なった上に石造りの祠が祀られていました。展望は360°大パノラマで富士山、南アルプス、奥秩父の山々が一望できます。自分が見たのは360°すべて雲だったため、天気を見た上で乾徳山の登山を判断することをおすすめします。ただ、富士山だけはしっかり見えましたよ。
登りは東側から上がってきたため、帰りは西側の天狗岩から降りました。そのルートは迂回新道といわれ、国師ヶ原(中継分岐地点)へ降りるまでに鹿との出会いが多い場所です。
上の写真をよく見てください。ルートの途中で鹿が挨拶しにきています。(上の写真)
まったく逃げないのが不思議でした。3mくらいまで近くに寄っても逃げることはありませんでした。
ほかには、地面一体が苔に覆われ所々に池が溜まっている場所があります。もののけ姫に描かれるような大自然がいくつもあるので、不思議な世界を満喫したいときや緑色を存分に味わいたいときはここもありかなと。
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