高水三山(たかみずさんざん)奥多摩の扉。

高水三山は、高水山と岩茸石山、惣岳山を総称して呼ばれている奥多摩の山です。標高は793mで標高差は556mになります。

JR青梅線の軍畑駅から御嶽駅の縦走路で、休憩を含めて約4.5時間となります。

軍畑駅を左側に出てから踏切を渡り、平溝橋まで到着したら登山道入り口の案内板が標示されています。

高水三山でも熊出没があったため、また来た時も油断ができないですね。1月の早朝はコンクリートにも霜が降りて、歩いていると滑りそうになります。下の写真は砂防ダムです。左の階段を登って高水山を目指します。

高水三山の特徴として、標高は低くても急勾配の斜面が多いため初級レベルから中級レベルの登山を身に着けられるチャンスがあります。高尾山や陣馬山よりもレベルアップできる場所としておすすめできる場所になります。

軍畑駅から縦走する場合、午前中は青空でも下の山道は日照条件がよくないため、早朝のスタートはなかなか綺麗な景色にたどり着くことができないかもしれません。

高水三山の登山ハイキングは、お寺や神社にも行くことができるため、ご朱印を集めている方には魅力的な山になるかもしれません。

軍畑駅から歩いて一つ目は、高原寺。(上の写真)曹洞宗のお寺になります。じつは、この寺はとてもご親切。敷地内にトイレがあり、それを自由に使用させてもらえるのです。この先の高水山まではもっとも勾配がきつくトイレがないため、ここでしっかりと済ませておくことが大切です。

1月に冬桜が咲いていました。これは、本当に珍しい樹木。東京ではなかなか見れませんよ。

ほかには、すごい太い樹木がありました。ジブリの「となりのトトロ」に出てきそうな感じ。力強く立っていました。スタート地点は針葉樹林が多く、広葉樹林の本数が多くなってきたら間もなく高水山に到着する目安となります。

高水三山の一つ目「高水山」標高759mに上がると、常福院があります。鎌倉時代、畠山重忠は不動明王に深く帰依し不動堂を高水山に再建しました。しかし、数度にわたる山火事により焼失し、現在の不動堂は1822年に再建されています。前方両側に犬の石像が小さく写っています。これは曹洞宗の空海が開山するにあたって山中に入った際、目の前に現れた丹生・狩場明神が連れていた白黒2匹の霊犬といわれています。

高水山の山頂にはベンチはありますが、森林に囲まれて眺望がよくありません。軍畑駅からここまでの時間は1.5~2時間になります。そのため、早朝のスタートであればここは小休止に使用し、岩茸石山でお昼休憩をとることをお勧めいたします。

高水三山の中でいちばん高いのは「岩茸石山」標高793mになります。先ほどの高水山を通過した際、急な下り坂が始ます。登山上級者はどのように感じるか。足元の環境を見たとき、勾配ではなく木の根が溢れてるため、シューズのつま先が引っ掛かることで転倒リスクに繋がることを認識して降りてください。絶対に転倒したくない場合は、後ろ向きに降りることをお勧めします。梯子でも後向きに降りることをイメージすれば、急な斜面を後ろ向きに降りることはおかしいことではありません。

この急斜面が終わるとしばらく歩きやすい道に変化してきますが、岩茸石山を目指すまでは登りが多くなっています。

岩茸石山の頂上に着くと川苔山、本仁多山、棒ノ嶺、武甲山が見えます。

高水山からここまでは35分になります。岩茸石山は高水三山の中で眺めがいちばんいい場所になるため、お昼休憩のために丸太のベンチをしっかり確保しておくといい景色を見ながら休憩できます。

惣岳山は頂上への急登が有名になっています。両手を使って木の根や岩をよじ登るコースになっているため、写真のように一生懸命になって岩にしがみついている人が多く見られました。ただ、こんなコースを歩きたくない人は、少し回り道を選べるようにもなっているため優しい山ともいえます。

そんなに登山時間を要しないはずが、縦走を終えるといつのまにか時間が経過している山です。登山の恐ろしさは、ガイドブックとの誤差が生じること。自分のペースとガイドブックとの差を計算してスタート時間を組むことに難しさがあります。しかし、それが予定通りにすすみ、安全に登山を終えたときには登山に対する自信や興味がもっと大きくなります。






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