高水三山(たかみずさんざん)3つのミニ縦走を楽しく歩こう

高水三山は標高793m。JR軍畑駅の標高は237mで、JR御嶽駅まで約560mの標高差を登り降りしながら縦走することになります。その縦走する距離は、なんと9.2km。今回は、ゴールデンウィークの前半に登山初心者たちと登ってきました。

標高599mの高尾山は自然を散歩する気分で使用される場所として有名です。初心者はこことの差をどのように感じられたのでしょうか。登山の経験を積むと高い山だからキツイという概念は消えていきます。どちらかといえば、自分の生活、仕事や身体に影響を与えてまで頂上に到達するものをハイレベルな山と考え出します。

軍畑駅から登山口までは30分程度歩くことになります。この日は天気に恵まれ、この30分で十分に明るい気分になっていました。

新緑の峰走りとは、若葉のみずみずしい緑色が下から頂上へ駆け上がっていく様子を指します。ゴールデンウィークが近づくに連れて日本の寒さが消えていくため、冬季に枯れていた草木に多くの葉が茂っていきます。

落ち着いた場所に出ると「わぁ~、すごい。」『やっぱ、高尾とは少しちがうね。』登山初心者も辺り一面の森林を見て色んな感想をあげていました。初心者がどうしても足元ばかりを見て自然の美しさを堪能できていないときは、経験者のペースに問題があるため調整が必要になります。

こういったところで初めてのストック体験をしてみると、老後のおじいさんやおばあさんが何故これを必要とするのかが分かってきます。登山では仲間同士の「あぁ””””っっ!?」という雄叫びに対して何度も笑いますが、それを笑いながら追い抜いて行く老人もいるため、登山は若いから上手いとは限りません。

しばらく急斜面を登っていくと、稜線へたどり着きました。登山口からここまで30分。稜線とは、山と山が標高の高い状態で結ばれている部分を指します。そこを歩くことによって、いちばん下まで降りなくても途中の高さで隣の山へ移ることができます。稜線は、尾根、山稜とも言われ、複数の山を結びながら縦走する登山コースに使用します。

10分の休憩を終えて稜線をスタート。最初のイメージとは違い、稜線に出るとコースの角度も緩やかになってきました。みんなの呼吸も落ち着き、笑いを交わすようになっていました。

登山口から1時間で高水山の常幅院へ到着。高水山より先はトイレがないため、この山は重要な休憩場所として使われています。

常幅院を建てたのは最澄・空海の仲間と言われる円珍です。仏教の始まりは飛鳥時代と言われ、奈良を越えて平安時代に入ると天皇に対して僧侶たちの反抗が強くなりました。桓武天皇(かんむてんのう)は彼らを遣唐使として中国へ送り、新しい仏教を学ばせて日本の旧仏教をなくしていきました。平城京から平安京へ都を移し、比叡山と高野山に彼らを置いて旧仏教の僧侶を追い出したことが歴史として残されています。

その円珍から継がれてきた常福院。最澄や空海を含め、遣唐使たちは何度も渡航を失敗して命を落としました。往路も復路も無事に安全にたどり着くことができたのが8人であり、入唐八家とされています。

日本百名山は標高が高くて山頂や登山道で寺院や神社に入れることはありませんが、奥多摩のハイキングはほとんどの山でご朱印をもらうことができます。

まずは、高水山の頂上759mに到達。ここでお昼休憩をとる人も少なくはありませんが、展望はよくないためもうひと頑張りして真ん中の山まで行くことをお勧めします。

ここから次の山(岩茸石山)までは約40分です。

高水山と岩茸石山の間は稜線で繋がっていますが、このような急斜面を降りて行くことになります。登りの時は「はぁ、はぁ。きつい…。」という声が多く、降りる時は「なんだこりゃ…!?これ大丈夫かな?」という声が多くなります。降りる時は筋力よりも平衡力が大切になるため、降りる時の方がたくさんの会話をしながら歩くことができます。

高水三山の中でいちばん高い岩茸石山の頂上793mへ到着です。軍畑駅からここまでは休憩を含めて2時間半で到着することができました。

岩茸石山から見える広大な空や自然を楽しみ、この日のお昼休憩はここでとることにしました。今回の登山では調理師の方が参加し、お昼休憩にはザックから本当に美味しいものが準備されて出てきました。前半のハイキングをみんなで楽しく話し、みんなでお菓子や美味しいものを味わうのが登山の魅力になります。

たくさん休憩をしたようで、あまり時間が経たないのが登山の不思議なところ。誰でも仕事や学校、家庭で時間をコントロールされている環境にいますが、登山では自分たちで時間をコントロールしていくため、時間から束縛される感覚が少なくなります。

岩茸石山の次は惣岳山を目指して40~60分進みます。惣岳山の手前には、高水三山の中でもとくに危険な場所を通らなくてはいけません。その横に「巻き道」という案内があったため、そこを進むと頂上を踏まずに通り過ぎることになります。または、緩やかな方から惣岳山を登ることができるため、もしこの岩を登れない場合は巻き道の選択をおすすめします。

惣岳山へ到着。登山も後半に入っていましたが「3つの山の頂上に行かないと高水三山じゃないでしょ。」という想いが合わさっていたように感じられました。

惣岳山から御嶽駅までは意外と長いんです。もう少しかなと思えば登ったり降りたりの連続です。下に行くに連れて村の色んな音が聞こえてきます。仲間同士で「なんか、現実の世界に戻っていくみたい。」と言いながら、体力の限界が近づく前に御嶽駅へ到着。疲労困憊という感覚を持たずに楽しかった思いだけを持ち帰ることができる山になっています。

登山という趣味は、頂上という目的地を登山者が目指して登ります。目的や方向性の同じ方が登山道をすれ違ったり休憩所にいるため、知らない人でも楽しく会話をできるのが特徴です。普段の仕事場や学校でなかなか性格が合わない人は、やはり自分と目指す方向性が違うのかもしれません。でも、そんな相手と登山をすると面白いことが起こるかもしれません。登山仲間と一緒に山に登る魅力は、一つの目標に向かってみんなで同じ気持ちになれる素晴らしいものだということを感じとってみてください。









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