六ツ石山(むついしやま)奥多摩湖の水根から

六ツ石山は西多摩郡奥多摩町にある山で、東京都の奥多摩湖の北に位置しています。最短ルートを選択した場合、スタート地点からは背中側に奥多摩湖の景色がある状態で頂上を目指します。

六ツ石山の標高は1479mで、南側(奥多摩湖)から登る方法と東側(奥多摩駅)から登る方法が有名なルートとなっています。どちらからでも同じ頂上へ到着しますが、奥多摩湖との直線距離は短いため急斜面を登ることになります。

では、今回のルートを紹介しましょう。青梅街道411号線に沿って西側へ走ると小河内ダムが見えてきます。そのすぐ上には奥多摩湖のパーキング入口があり水根という地名になっています。この急カーブが目安で、JR奥多摩駅から西東京バスでも来ることができます。バス停の名称も水根です。

この道路を横断した私は、右側にある歩道を歩いていきました。

その歩道の入口付近には、大きい案内標示板に「水根沢キャンプ場」小さな方に「六ツ石山・鷹ノ巣山登山口」と書かれてあります。

歩道の途中に民家もあり、不思議なものが置いてありました。

10分程度で水根沢キャンプ場との分岐地点に到着します。六ツ石山は右側へ案内標示されてあります。

20分程度で鷹ノ巣山方面(水根沢林道)と六ツ石山方面(榛ノ木尾根方面)の分岐路へ到達します。左は名前のとおり、水根沢谷の渓谷ルートを満喫しながら鷹ノ巣山へ登るルートです。

入口にロープがかけられていますが、途中までは自動車で入ることが可能です。東京都からの注意書きとして林道の不整備具合、危険性や走行・駐車の規則が看板に掲示されてあります。

30分程度で水根のいちばん上に建つ民家へ到着しました。右に見えるのは空家で、左側はまだ人が住んでいました。この間を通るように坂道を上がっていきます。

ここからはコンクリートではなくなります。登山道入口までは急角度になっているため、ロープを利用することもできます。

ロープの向側には水根の水配所があります。狭いところを通過するため「本当は違うところから入るんじゃないの?」と引き返したくなる気持ちが出てきました。

ここを抜ければすぐに登山道入口がありました。登山をやるようになると、道路の終点を見ることが多くなります。コンクリートから砂利や土に変わっていくのを見ながら、自然界の玄関へ入る瞬間を楽しむことができます。

登山道入口のすぐ上には「水根産土神社」があります。林業、鉱山、農業の神として信仰が集められていたことが記されてあります。

コースの最初は足元が土になっているため柔らかい感触を楽しみながら歩けます。しかし、最初から急角度な登りになっているため、ペースや歩幅に気を付けないといつの間にか立ち止まって一息つく時間が多くなってしまいます。

ガイドにはヒノキの植林帯と書いてありますが、ほとんどがスギです。登山している最中、靴の中でチクチクしたものが気になって登山靴を履き直すことがよくあると思います。小石だけじゃなくスギの枯葉も登山の悪戯をしてくるんですよね。

天気がいい日ではありましたが、帽子は必要ないくらい暗い林道の中を歩くことになりました。

この日はGWでしたが、頂上まで見かけた登山者は8名。鳥たちが人の気配を気にせずに元気な鳴き声で合唱していました。

登山口から20分程度歩くと杉の向側に違った色の木が見えてきました。ここからは登山者の歩いた跡が薄くなってルートが分かりにくくなっているため、ピンクのテープが着いた木を辿って進んでいくことが重要になります。

もう少し進むと分かりやすいルートになります。写真では歩きやすそうなところに見えますが、急角度になっているため早く進むことはできません。

横を見るとルートから離れたところにヤマツツジが咲いていました。この距離に近づくまで何度も斜面を滑ったため、向側の撮影は諦めて引き返すことにしました。

最初の休憩地点です。ここでは標高が1000m直前になっています。登山口からここまで300mの標高差を30分程度で登るのが目安とされています。

最初の休憩地点を越えるとルートの角度が緩やかになりますが、すぐに急角度の斜面があるためなかなか安心できません。

最初との大きな違いは、石や岩があるため自分の足元ばかり見て登っていると落石を避けれずに受傷する危険性が高くなります。ここら辺からはピンク色のテープよりも白のペンキでマーキングされた木を目印にして、足元の安全なところを探して進みましょう。

いくつも同じような急斜面を登っていきますが、地面や木の種類の変化と同時に斜面の角度も変化していきます。

まるで七ツ石山の鴨沢を歩いているような緩やかなルートに変化しました。

緩やかなコースになってからすぐに大きな広場に出ます。ここは「トオノクボ」という場所で、榛ノ木尾根という稜線と交わる地点です。案内標示を見ると北西方向へ「六ツ石山頂上」と南方向へ「水根バス停」しか示されてありません。しかし、案内標示はなくても榛ノ木尾根を使用して南東に降下していけば御前山の境橋バス停付近へ繋がります。

トオノクボを通過すると写真のとおり歩きやすさが大きく変わります。水根側から登ってきた急斜面とは違い、太陽の光りの下で広々と爽快な空気を堪能できる場所です。

この登山道は日本百名山の雲取山まで繋がっている大きな稜線です。

雲取山へ繋がる尾根の特徴は、稜線が他の山よりも広く山を表裏に分けておくことで、山火事が起きても両面ともに燃えないための工夫がしてあります。ここらへんは奥多摩の山域でも標高の高い稜線で、両脇の木が比較的少ないため周囲の景色を楽しみながら歩くことができます。

日本の自然界には天然の針葉樹林がどれだけ存在しているか知っていますか。じつは、20%未満といわれ、80%以上が人工林とされています。それであれば、針葉樹林がたくさんある場所はほとんど人工林で管理されていることが見えてきます。

榛ノ木尾根に多く生えていた木は広葉樹林です。日本の自然界で天然の広葉樹林は80%以上、20%未満が人工林です。針葉樹林とは割合が逆です。ということは、広葉樹林がたくさんある場所はほとんど天然林であるため、大自然の奥に入り込んでいる証拠になります。

この前行ってみた山の写真を見返してみると、そこの山の自然の深さが分かるかもしれません。

この稜線でもヤマツツジを発見しました。広葉樹林は名前のとおり大きな葉を持つため、新緑の若葉や紅葉の季節に綺麗な色を見せてくれます。針葉樹は花がありませんが、広葉樹には花をもつ種類が多くあるため、一年を通して色んな花を楽しむことができます。

稜線に出てから1時間程度歩くと頂上が見えてきました。

奥多摩湖の水根から六ツ石山の頂上までは2時間半で到着しました。頂上は広くて足場もいいため、休憩しやすい場所です。

頂上まで短い時間で到着できることが計算されていたため物足りなくなるのが心配でしたが、登ってみると想像以上に体力を消耗するコースだということが分かりました。

六ツ石山から次の尾根に出て西に登ると、次に到着するのは上の写真に写っている山です。鷹ノ巣山という山で、六ツ石山の北西側から景色を見ることができます。

山は登るコースが渓谷、尾根に大きく分けられますが、同じ山でもコースの選択によって印象が異なります。人間も植物も命を持った生き物であるため、季節という変化に大きな影響を受けます。

「あまり楽しくなかった。疲れたぁ。もう行きたくない…。」そんな登山を経験したことがある場合、登山の条件を少し変えるだけで山の印象が大きく変化します。自分で再チャレンジを計画して、それが成功したら嬉しいと思いませんか。






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